CT検査装置(コーンビームCT)
高解像度で低被曝のCTを導入
平成25年1月から新しいCT検査装置(コーンビームCT)を導入しました。
これにより、より精密な診断と同時に大幅に放射線被曝量が軽減されました。放射線被曝量は、現在主流のマルチスライスCTの1/3~1/7程度です。(1回のCT撮影は、胸部レントゲン撮影の約2枚分程度)
手術ナビゲーションシステム
平成27年から高精度の手術ナビゲーションシステムを導入。
鼻の手術で、患者様のCT画像と実際の手術で触っている場所が結びづけられ、危険部位までの距離など、正確に測定することができます。たとえ出血して視野を失っても、手術操作をしている器具の位置をCT上で確認することができます。ナビゲーションシステムは、危険を回避して的確に病変を処理できる頼もしいデバイスです。
4K内視鏡カメラ
高解像度4K内視鏡システムの導入
平成30年より、今までのフルハイビジョン内視鏡からKARL STORZ 社の4K内視鏡カメラを導入しました。
高解像であることで、神経・血管・病変組織などがより鮮明に区別できます。
鼓室形成 ジェットイリゲーション(ear type)
実際の手術風景を動画で確認していただけます。骨の削りかすで汚れた部位をジェット水流で洗浄し、瞬時に視野が回復することで手術の時短に貢献します。
ジェットイリゲーションシステム
ジェットイリゲーションシステムは手術において、膿や血液などの汚れを瞬時に洗浄することを目的に当院で開発しました。手術で最も危険な操作は、視野を失った状態で作業を進めることです。特に出血が多い場合は、オリエンテーションを失う確率が高くなりますが、大量の水で洗浄することで、術野は瞬時に明るく鮮明になります。
このシステムで提供される明快な視野は、手術を容易にし精度を高めます。常に流水のもとで手術を行うことでの感染予防にも大きく貢献します。
現在、医療機器として認可され、他施設でも利用されています。
医療機器許可番号 13BZ001861
軟骨接合型人工耳小骨
中耳炎により音を伝える耳小骨にも障害が起きます。これに対して、従来の人工耳小骨では鼓膜との接着面で起こる異物反応に大変悩まされました。そこで、平成4年に患者さん自身の軟骨を接合する耳小骨を開発しました。 槍状の突起を設けることで患者さん自身の軟骨を接合でき、これにより異物反応を抑制し、しかも鼓膜と安定した接着性を保てるようになりました。
現在では関西医科大学をはじめとして、多くの医療機関でも使用されています。
平成5年8月に毎日新聞に掲載されました。
医療機器許可番号 20100BZZ00258000
従来型人口耳小骨との違い
蓄膿は治らない病気というイメージがありました。しかし、新しい医療で多くの蓄膿症が克服できるようになりました。
正常では耳小骨が音を蝸牛神経に伝えます。中耳炎で耳小骨の破壊がひどいときには、人工の耳小骨を用います。
● 従来型人工耳小骨
鼓膜との接着面で重大な異物反応が起こる
● 軟骨接合型人工耳小骨
異物反応がなく、しかも鼓膜と安定した接着性を保つ
軟骨接合型人工耳小骨は患者さん自身の軟骨としっかりと接合されます。
人工耳小骨の欠点である異物反応を抑え、鼓膜との癒合による高い安定性を確保します。
従来の方法に比較して、聴力の改善、術後早期離床(短期入院)に大きく貢献します。
Retrograde Drilling on Demand 法(必要最低限の骨削開)
鼓室形成術では、病巣が骨の中に存在するため骨を削りますが、Retrograde Drilling on Demand 法では通常とは逆の外耳道方向から病態の進展度にあわせて必要最小限の骨削開を行う方法です。図のように病変の進展度に合わせてtype1からtype4へと必要最低限の骨を削ります。
外耳道側より削開するため、小さな削開でも広い術野が得られ、より的確な病巣切除と音の伝わりの再建が可能となりました。
必要最低限の骨削開による手術は、手術時間と患者様の肉体的負担を軽減し、日帰り手術を成功に導いています。
この方法は細田が関西医大の頃に開発し、2002年から繰り返し日本耳科学会に発表しています。
パワーパンチ
細田が平成12年に開発した鼻の内視鏡手術の支援装置です。
医療機器許可番号 13B1X 00138040338